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「エイリアン インタビュー」その150・検証とその先へ、モンロー研究所 (その先へ・臨死体験)

2018.05.24.22:46

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150です。



第11章  内面に向かって


道が行き止まりになってしまったとすると、途中どこかで道をそれたか、思い違いをしたと考えられる。
道沿いにあった標識を見落としたか誤解したか、違うところを曲がってしまったのか…
可能性はいくらでもある。
もしかすると、ほんの些細な点を見逃しているのかもしれない。

ことの次第はこうだった。
私は相変わらず救助信号を受け、体験して学ぶレッスンも続けていたが、満足な説明は一切得られないままだった。
死後間もない人たちの救出作業。
その救助信号(とくに過去の私からの信号)に、私がとても反応しやすいということ。
どうも心に引っかかる。
これが「新しい方向」なのだろうか?

すっかりコントロールを失っているようだった。
自分でもわからない自分の中の一部が主導権を握っており、とうてい理解が及ばなかった。
私は、何もかも一気に理解しようとしても無理だと悟った。
まず大切なのは、自分自身について。
あらゆるあいまいさを廃して、はっきり知っておくことだ。
自分について知れば知る程、非物質的な自分の存在がわかってくる。
進むべき道の意味もわかってくるはずだ。

経験と言うのは、まさに最高の教師だ。
今また私は、左脳の力を借りて、経験を活用することになった。
非肉体の自分(向こうの自分)に至る道が、ほとんどたちどころに現れてきた。

実はこれは、20年以上も前にすでに始まっていることだったのだ。
能力が足りなくて、ただ時空連続体の範囲内しか探ることができない自分に苛立った私は、自分の内面に向かって助けを求めた。
するとその瞬間から、存在と行動に関する全く新しい局面があらわれてきたのだ。
私は解放された。

それ以来私はずっと気ままにやってきたつもりだった。
しかし、まったく気づかなかったのだが、実はあの時から、私の自我ではなくて、向こうの自分が運転手とナビゲーター役を務めていたのだ。
私としたことが、一度も覆いの下にあるものを覗いてみなかったのだ。

(注!そうですよね…モンロー氏の向こうのガイドは未来のモンロー氏自身でしたね…)

普通なら当然、好奇心に駆られて覗いてみたはずなのに。

というわけで、欠けている「基本」を探すために、フェーズを離脱していつもの手順を踏むのではなく、緊急信号をみな保留にしておいて、自分の身近なところ…自分の外ではなく内面を探ることにした。
こうしたセッションが一年以上にわたり、情報を運用可能な形にするために、何度も行われていた。

以下が、私の見出したことだ。
肉体のフェーズから「向こうの自分」に入っていく過程は、ゆっくりと慎重に行った。
全知全能の巨人がいて、その指の一本が独立して、自分の意志で全身の他の部分を探索し始めるのを、じっと見守っている‥そんな感じだった。
恐怖は覚えなかった。
「知識」があったからだ。
私は「向こうの私」であり、「向こうの私」は私なのだ。
だいたい、自分自身を怖がったりするものがいるだろうか?


〇記憶の層

内面を目指して「向こうの自分」に分け入っていくと、すぐに予期していたものに出会った。
その層、あるいはファイル、ライブラリー、メインフレームには、これまでの人生の1瞬1瞬がすべて納められているのだった。
そこを調べているこの瞬間にも、私の考えや行動に相当するものが流入し続けていた。
同時に、肉体の方から別の信号も流入していた。
これは、私たちが普通考える「記憶」というものをはるかに超越している。
ここは、「こちらの自分(I-Here)」すなわち、物質界の方で機能している自分からの、「情報伝達」の受信ポイントなのだ。
その自分は、今は意識のない状態で肉体を維持しているにすぎないが。

私は記憶の貯蔵システムを夢中になって、何度か試してみた。
過去のある一点を選ぶと、その出来事を細部にわたって追体験することが出来た。
入力される感覚情報、思考や感情に至るまで刻一刻と体験しなおせるのだった。
私はすぐに、このような超記憶が必ずしも楽しいものではないことに気づいた。
これほどしっかり回顧してしまうと、これまで自分がいかに無分別な選択をし、馬鹿げた過ちを犯し、機会を逸してきたかということを思い知らされて、ただただ情けない思いがするのだ。
わくわくした出来事も、結果がわかっていては魅力半減だ。
楽しかった出来事も幼稚に思えてくるし、幼稚なことは、悲しくもおかしい出来事に変貌する。

例を挙げよう。
私には、ごく幼いころに、おばあちゃんの家の玄関ポーチのすぐ外の大きな茂みに隠れていた記憶があった。
後になって思い出しても、なぜ自分がそんなところに隠れていたのか、見当もつかなかった。
怖がってはいなかったが、ちゃんと理由があってそこにいたのだ。
今にしてわかった。
パンツに大便をもらしてしまって、それをママに知られたくなかったのだ。
4歳の子供にとっては、重大事件だったはずだ!

もっと意味深い出来事も、たやすく見いだせた。
そこには、つい見過ごしていた初期の兆候がすでにあらわれていたのだ。
一つは1934年のことだった。
私はオハイオ州立大学の2年生だったが、平均2.5に満たない成績で退学させられた。

顔にひどい火傷を負って、しばらく入院したせいもあった。
私は回復すると、落ち着かない気持ちであちこちへ出かけ、仕事を探した。
ヒッチハイクを始めたが、1週間ほどして、汚い身なりをした若造など誰も乗せてはくれないと気が付き、
貨物列車で各地を転々とする流れ者になった。

12月半ばのことだったが、セントルイスの小さな大衆食堂で、曇ったガラス越しに私は、グリルで焙られている料理をじっと見つめていた。
それを見かねたコックが、中に招き入れて無料で食べさせてくれた。
もう二日も食べていなかったので、まるで奇跡のように思われたものだ。
それから、その晩遅く、救世軍のやっているような簡易宿泊所で、隣のベッドの老人が静かに息を引き取った。
誰かの死をこれほど近くで体験したことはなかった。
私は恐怖は感じず、興味を覚えた。

1年近くたって私は、オハイオ州コロンバスに戻り、嘆願によって条件付きながら復学を許された。
3年生のとき、学内の演劇サークルの「ストローラーズ」が、1幕物の芝居の脚本コンテストを行った。
私の書いたものは2等になった。
上位の3作品は実際に取り上げられ、学内で上演された。
あれこそ、私の大学時代で最高の瞬間だった。
自分の芝居がクライマックスを迎え、舞台袖から見ていると、500人もの観衆が、針一本落ちても聞こえるくらいに、しんと静まり返っているではないか。
私の作品は、1等に値したという評価までもらったのだ!

その芝居は、あの簡易宿泊所での出来事をそっくり下書きにして、ただクライマックスの部分だけを付け加えたものだった。
その結末とは?
死に際に、老人は少年に特別な目的、目標、普通の人間の思考をはるかに超越した計画を与える。
そして少年は、なにか別のもの、別の人間に変貌するのだった。

こんな劇が、哲学のコースをとったこともなく、(当時の友人はみなそうだったが)宗教にも関心がなかった18歳の少年から生まれたのだ。
どこから、そしてなぜ、こんなアイデアを思いついたのか。
この出来事は、長い間、さして重要でもないこととして完全に埋もれていた。
私の人生で体外離脱などというものが始まる20年以上も前に、こんなことがあったのだ。

同じように、やはり重要ではないものと分類され、記憶の底に押し込められていた出来事がある。
以前、私はこれを幻覚の一種と考えていた。
40年代の終わりころ、ニューヨーク州ダッチェス郡に所有していた古い農家でのことである。
そこの井戸は干上がっていた。
機械で掘ったような新しい井戸ではなく、100年かそれ以上前の手彫りの井戸だった。
幅は約1メートル、深さは約20メートル、モルタルを使わずに寄せ集めた丸石で囲んであった。
耳を澄ますと、はるか下の方で水の流れる音がするのだが、ポンプを押してもパイプから水は出てこない。
普通、井戸は、水の流れる音などしないものだ。
興味をひかれた私は、納屋からロープを取って来て近くの木に結び、ザイルを伝って崖を降りる登山家よろしく、井戸の中へするすると降りて行った。

底につくと、すぐに何が問題だったのかわかった。
水面が下がって、パイプの先の取水口が新しい水位より上になってしまっていたのだ。
面白いのは、底の水が止まっておらず、地下水の流れになっていたことだった。
適当な場所に石を埋めれば、水位はまた上がるに違いない。
そこで上を見上げた私は、パニックに襲われた。
はるか、はるか上の方に、小さな光の円がある。
私とその安全地帯の間には、20メートルものゆるんだ石の壁がそそり立っている。
あの石のどれかを、降りるときに足でぐらつかせてしまったかもしれない。
今にもそういう石が抜け落ちて、ついでに壁全体が私の上に崩れてくるかもしれない。
その証拠に、今立っている井戸の底には、前に落ちたものらしいバスケットボールほどもある大きな石が、いくつも転がっているではないか。

強烈な閉所恐怖症が私をとらえた。
それも当然だろう。
すぐに外に出られなければ、私は地下20メートルの墓に埋葬されてしまい…誰にも気づいてもらえないかもしれないのだ。
努力して、何とかパニックを鎮めようとした。
非常な注意を払って昇らないと、壁の石が崩れるのは避けられないであろう。
私は落ちた大きな石に腰かけて、考えをまとめようとした。
手のひらで、流れる水を救い上げてみた。
ひんやりして清冽だった。

井戸の底に座って、静かな水音を聞いているうちに、心が和らいできた。
そこにいることが、何かとても安らかで穏やかな心地良いものに感じられた。
はるか頭上にある光の円を見上げてみたが、それでも心の平安は乱されなかった。
パニックは消え去っていた。
私は目を閉じ、井戸のごつごつした壁にゆっくりともたれかかった。
もう慌てる必要はない。
私はさらにリラックスし、しばし眠りに落ちたような感じだったが、水音はずっと聞こえていたし、背中に石の感触もあった。
肉体の感覚は完全に覚醒したままだった。

そのとき、パターンが変化した。
ゆっくりと、あたたかな知性のようなものが私を取り囲み、そっと身体に流れ込んできたのだ。
身体と心の隅々にまで溶け込んでいくような感じだった。
私はその知性の一部となり、その知性は私の一部となった。
どちらもたいした違いとは思われなかった。
そして、メッセージがあった。
大雑把にしか言葉にはできないものだったが。

「わが子らの子よ、汝はわが風と空のうちに喜びを見出した。わが水の上にあっても水中深くあっても、我らは興奮と平安を共にした。わが表面に殖え広がる他の子らの美と独創に、汝は魅せられた。だが、汝がわが胸でしばし憩い、静かに耳を傾けるのは今だけのことだ。その静けさのうちに、この歌を常永久に宿らせよ。汝はわれより生まれたが、われの到達しえぬものになる運命。こうして成長する汝を、我はともに喜ぶ。我が力は汝が力。かくして汝はわが栄光を携え行き、我には理解しえぬかたちで表現する。理解しえずとも、汝のならんとするものを我は助け、ともに喜ぶ。この真実を抱きて行け、わが子らの子よ。」
こんな感じだった。
ぬくもりはしばらく続き、やがてゆっくりと消えて行った。
私は立ち上がり、ぶら下がっているロープを握って、苦も無く井戸の上まで登り、陽光の下に這い出した。
私は、自分が2時間以上も井戸の中にいたことを知って驚いた。
今や、私は、この特別な「基本」を思い出した。
母なる地球よ、あなたを愛している!
どうして、今まで忘れていたのだろう。

記憶の層をさらに探ると、ほとんど同じ夢を月に一度は見て、それが何年間も続いたのを思い出した。
頻繁に、飛行機やグライダーを操縦していたころのことだが、その夢で私は、飛行機を滑走路の端の方向へ向け、パワーを上げて、離陸飛行に移るのだった。
だが浮き上がるとすぐに、滑走路は両側にビルの立ち並ぶ街路に変わってしまう。
頭上には、道を横切るようにケーブルや電線が張り巡らされていて、昔のダウンタウンのビジネス街のようだった。
どうあがいても、張り巡らされた網の目には、飛行機がくぐりぬけて飛べるような隙間は見つからない。
不安と欲求不満をしばし味わい、そして目が覚めるのだった。

この夢は、対外離脱が始まってからは、もう見なくなった。

何人かの心理学者にこの夢のことを話したが、ダウンタウンの街路は、私の実業界へのかかわりを象徴しているのではないか、と指摘された。
網の目のように張り巡らされた電線は、私の文化的な信念体系を現わすのではないか、という推測もあった。
全員で意見が一致したのは、これは、当時の私の状況とぴったり合致する、よくできた論理的メタファーだ、ということだった。
また探してみると、後に起こる体脱体験のメカニズムを準備し、その引き金となったかもしれない要因が浮かび上がってきた。
私の会社は、経営の多角化を目指して、音響効果を睡眠学習に応用する研究を進めていた。
音響のプロとして、ラジオ、ネットワークのための番組を何百も製作してきた経験を活かし、様々な被験者に異なる音響パターンをいろいろと試して、眠りに及ぼす影響を調べようとしたのだ。
1956年のはじめには、私はこの試験の主な被験者となっており、暗くしたブースに横になって、ヘッドフォンの音を聞くというセッションを少なくとも百回は経験していた。

しかし、私の3人の子供も、他の人たちも大勢、同じようなセッションを何度も経験していたのに、比較に値するような結果は得られなかったのだ。
この実験が、私の体脱体験の引き金になったのだろうか?

こうして私は記憶の層を通り抜けたが、必要な時にはすべてを完全に思い出せるという事がわかった。
しかしいずれにせよ、バラ色の郷愁のフィルターを通さずに過去を追体験するというのは、楽しい午後の過ごし方とは言えないと思う。


続く→
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「エイリアン インタビュー」その149・検証とその先へ、モンロー研究所 (その先へ・臨死体験)

2018.05.19.20:25

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149です。



数日たった午後に、再び試みた。
簡易ベッドに寝てリラックスし、少しだけフェーズを離脱する。

すると確かに、また別の信号が感じられた。
死に物狂いの信号だ。
照準を合わせ、クイックスイッチ法を使う。

一瞬にして、小さな町の狭い路地の上に来ていた。
その理由を探すと…あそこだ、すぐ真下だ。
路地に並んでいるゴミ箱の後ろに隠れている。
近くの路上にはパトカーが2台、赤と青のランプを光らせ、縁石に乗り上げるように止まっている。
一軒の店の入り口前の歩道に人が倒れており、まわりに血の海ができていた。
野次馬が大勢集まっているが、ビニールの黄色い帯で遠ざけられていた。
私はゴミ箱のところに直行した。
その後ろにうずくまっている痩せっぽちの少年は、17歳そこそこと言った感じだったが、もうそれ以上、年はとれないのだった。
少なくともこの人生では…。

「立ちなさい。」と私は言った。
少年はのろのろと不安そうに立ち上がったが、気を張り詰め、隙あらば逃げ出そうという構えだった。
「俺がここにいるって、どうしてわかったんだよ。」
「君を助けたいんだよ。」
「助けなんかいらねえよ。オマワリなんぞに助けられてたまるか。」
「助けがいらないなら、どうして隠れていたんだい。」
「どうしてだと?店の中のくそ野郎が銃を持っていやがって、ぶっぱなし始めたんだよ。」
「そのことはもう心配しなくていいんだ。」というと、少年は警戒のまなざしを向けてきた。
「俺をぶち込もうってんだろ?」
「そういうわけじゃないよ。君はもう強盗なんかする必要はないし、もう2度と誰にも撃たれたりしない。監獄に入れられる心配もしなくていいんだ。」
少年は私を見つめた。
「あんた、気は確かかよう!」
「弾丸が君の心臓の端に命中したんだ。よろめきながら店の外までは出られたけど、そのまま歩道に倒れて死んでしまったんだよ。」
私がそういうと、少年の顔には、様々な感情の入り混じった複雑な表情が浮かんだ。

「そりゃ、どういうことだよ?俺が死んでいるなら、どうしてここに立ってあんたと話してんだよ。」
私は後方の路上を指さして、自分で見てごらんと言った。
少年は私から目を離さずに、角の方へにじり寄っていき、じっと通りを見やった。
私のことなどすっかり眼中になくなり、そこにあるものに釘付けになった。
やがて振り向いたかと思うと、その場に座り込み、膝に顔を埋めてしまった。
すすり泣いているのがわかった。
そばへ行って見下ろし、そっと肩に触れた。
「もう行かなくちゃ。」と声をかける。
少年は私を見上げた。
「死んでもまだ、オマワリはいるのかい?」
私は微笑して首を振った。
「でも、こんな裏通りでうろうろしているより、もっといいところがあるんだよ。」

少年は自分の両手を見つめた。
「コンクリートにたたきつけられるのを止めようとして、手を前に出したのは覚えているんだ。レジ係にカウンターの後ろから撃たれて、銃を落としちまった。それからドアを出て、歩道に倒れたのは覚えている。頭ン中で「カチン」て、でかい音がしたみたいだった。‥それでまた起き上がって、この路地に逃げ込んだんだ。でも…でもさ‥あんたはどこのどいつなんだよ?」
「ベンおじさんに言われてきたんだよ。」と言うと、少年は笑い出した。
「ベン?飲んだくれのベンかよ!何言っているんだ、俺がこんなところにいるなんて、叔父貴が知るわけないだろ!俺がガキのころに、死んじまったんだからな!そうさ!あんたたちオマワリが、俺をハメようってんで、でっち上げてるんだろ。いい加減にしろよ…さっさとぶち込んで、死んだの何だのっていうのはもうやめにしろよな!」

「証拠が欲しかったら、歩道に倒れている身体をもっと近くから見たらいいさ。」
‥少年がしり込みしたので、「私の後ろに隠れていれば、誰にも見つけられずにすむよ。」と言ってやった。
私はそこから向き直って通りに出ていき、人ごみの中を大股に抜けた。
少年がついて来ているのがわかった。
ちょうど、救急車が到着したところだった。
私達はすぐ真上から身体を見下ろした。

あたり一面血の海だ。
救急隊員が身体をひっくり返して生命反応を調べ、ストレッチャーに乗せる。
頭には布がかけられたが、その時にはもう、隣にいる少年はもう十分に見てしまっていた。
いずれにせよ、布があろうとなかろうと、少年に顔が見えるのはわかっていたが。

救急車がストレッチャーを転がして救急車に乗せ、ドアを閉めると、少年はまた泣き出した。
優しくその手を取って私は、通りの上空へ舞い上がった。
少年も今度は逆らわなかった。
通りを離れ、フェーズを越えていく間も、ただとめどなく泣き続けた。
中ほどから上の方にかけての環体に近づいて行きながら、私はしっかりと少年を見守り続けた。
何が起ころうと大丈夫だ、と思った。

ところが違ったのだ。
あるところまで来たとき、少年は消えてしまった。
いると思ったら、次の瞬間には消えていたのだ。
放射のかけらすら残っていなかった。
どこを探しても‥何もなかった。

何をやっても、思ったようにはいかないようだった。
何か行動を起こしても、途中でうかくいかなくなる。
私は答えのみつからないまま、ゆっくりと肉体のフェーズに帰還した。
手がかりが一つだけあった。
その晩は、鋭い信号は多くなかった。
寝ている間も、それほど疲れはしなかった。
そこには、因果関係があったのだろうか。
ことによると、私は正しい道を取っていたのかもしれない。
…しかし、だとしても、私の左脳はもっとデータをよこせと叫び続けている。
私はどう見ても、この仕事には向いていないようだ。
人を見失ってばかりではないか!

そして何週間か過ぎ、別の変化が訪れた。
横になってゆったりリラックスしていたとき、突然、強い救難信号に打たれたのだ。
まだ体脱してないのに、私自身の周波数と思われるところに、信号が入ってきた。

身体はそれに反応して、焼けるような熱さを感じた。
すぐに肉体から転がり出て、その信号を追った。
感じ取れる限りでは、信念体系領域の彼方のどこか、出口ランプを降りたところから、信号は発しているようだった。
出どころを発見するまで、さほどかからなかった。
信念体系の放射から映像が見えてきた。
切り立った岩の崖がそびえ、下方には鬱蒼たる湿潤なジャングルがある。
なぜこんなに鮮明でリアルなのだろう。
不思議に思われるほどだった。
滅多にないことだ。
信念体系での活動は、たいてい私にとっておぼろげでぼんやりしたものでしかないのだから。

小柄な成熟した女性が、崖の淵に立っていた。
その背後には、50人か60人ほどの、年頃も様々な男女が見えた。
みな人類であり、動物の皮でできた衣服で部分的に身を包んでいる。
顔つきや身体つきは、ネアンデルタール人を思わせた。

理性が即座に疑問を投げかけた。
なぜ、とくにこの信念体系に引き込まれたのだろう。
考えられる答えは、明白だった。
この体系はかつて、私の一部だったに違いない。
この風景を見ると、私がこれまでずっと抑え込もうとしてきた「南洋へのあこがれ」ともいうべきものが蘇ってきた。
私が海に惹かれる気持ちは、ヨットでの冒険やスキューバダイビングの趣味というかたちであらわれている。
また、週末だけのつもりでハワイへ行ったら、3週間滞在してしまったこともあるし、3週間の予定でエクアドルへ行き、3か月いてしまったこともある。
…おまけに、あと一歩間違えば、熱帯低地地方で職に就くところだったのだ。
私はいつも、熱帯的なものに非常な憧憬を覚えるのだ。

私が女性の傍らの岩棚の上に降り立つと、背後の一団は後退って目を覆った。
女性の方を見ると、冷静に品定めするようにこちらを見つめていた。
コミュニケートできるだろうか?
私の思いを読み取って、彼女は微笑んだ。
「いらっしゃいましたね。」
「ええ、でも、どうして私を呼んだのです?」
「私は絵姿に呼び掛けたのです。」
「どうして?」
「あなたはメグスですか?」
私を注意深く見つめる。
「いや、違いますね。」
「メグスに呼び掛けたんですね、何故?」
「メグス様、ここにおかしなことが起きているのを御存じないからです。」
「あなたがいるのはどこですか?ここはどこなんです?」
「私がいるのはここ。メグスの空の国です。」
「どうやってここに来たのか、わかりますか?」
「ええ、もちろん。身体が大いなる水の底に沈んだ時、私は口から泡と一緒に出てきたのです。」
「どうして、大いなる水にはいったんです?」
「子をなさない女は、そうするのが掟なのです。」
「それで、ここへ来たんですね。」
「そうです。でも、なんだかおかしいのです。」
「おかしい?あなたが、それとも他の人が?」
女性は首を振った。
「私がです。この丘から谷底へ飛び降りると、下の岩場に打ち付けられて死ぬはずなのです。それがメグスの掟なのです。」
「メグスと言うのは誰?」
「メグスは空の神です。幾多の日々の昔に我々を訪れ、空の国について教えて下さいました。これはメグスの約束されたことだったのです。…なのに、どこかおかしいのです。」
「何がおかしいのですか。」
「私が丘から飛び降りても、落ちないし、死なないのです。他の人はみんな死ぬのに、私だけ違うのです。ただ浮かんでしまうのです。」

私はゆっくりと浮き上がり、女性のすぐ頭上まで行って止まった。
「こんなふうに?」
「そうです!そうです!あなたはメグスですね。メグスなんですね!あなたの掟を守らせてください!落ちて死んで、また生き返れるようにお助け下さい!」
私は手を差し出した。
「私はメグスではないけれど、助けてあげることはできますよ。空に浮かべるというのも、いいものです。これは新しい掟なんです。ほら、試してごらんなさい。」

女性は両手で私の手につかまった。
そして、私達はゆっくりと舞い上がり、外側を目指した。
インターステートに近づくにつれて、その信念体系の構造は急速に薄れはじめ、入り口ランプを入ると完全に消えてしまった。
そうした変化の中、ネアンデルタールの友を見守り、確認しながら。さらに外側のフェーズへと進んでいった。
彼女は落ち着き払いリラックスしていたが、何か期待しているようだった。
どうして私は、こういう救出パターンを繰り返さなくてはならないのだろう、と考えていた時、予想したとおりに、予期せぬことが起こった。
女性は消えてしまった‥
私の見ている目の前で、かき消すようにいなくなってしまったのだ。

今回はもう疑問の余地はなく、この現象を受け入れるしかなかったが、何故私は、多くの信号の中でとくにあの女性の信号を受け取ったのだろう、と考えてしまった。
私は一人きりで、何となく見覚えのある他の出口ランプをゆっくりと通過して行った。
確かに、はるかな時を隔てたどこかで、こうした一つ一つのランプに立ち寄ったことがある。
そして、そのランプの続く先の信念体系に属していたことがある。
しかし、すでに経験してしまい、恐らくは卒業してしまたったものを、もう一度訪ねてみる理由はなさそうだった。

助けが必要だという気はしたが、哲学や精神医学に詳しいこの世の友人には相談しなかった。
そのかわりに、何週間かしてから、そういう友人たちがアドバイスしてくれると思われることを自ら実行してみた。
3回の睡眠サイクル(合計およそ4時間半)を経てから、午前3時に私は目覚め、くつろぎ、リラックスしたまま注意力を研ぎ澄ませた。
クイックスイッチ法を使って、物質のフェーズを離脱し、インスペックに出会う以前の友人たちのところに向かうのは、バカバカしいほど簡単に思えた。
滑らかな振動があり、すぐに到着できそうだった。

ところがそう簡単にはいかなかったのだ。
信念体系領域のどこか奥深いところで、強烈な有無をうわせぬ信号が私をとらえた。
私は抗ったが、なんとも驚くべきことに、私の中のある部分がその抵抗を抑え込んだのだ。
体勢が落ち着いてみると、私は小さな部屋の隅にある簡易ベッドの上に寝ていた。
身体を起し、立ち上がってみた。
私は肉体をともなっている感じだった。
あるいは、それはうまく再現された肉体の複製だったのかもしれない。
実に自然な感じだった。
部屋の反対側には、閉じた扉があった。
その向こうから、強いハミングのような音が聞こえていた。
ハミングは、大勢の人の声からなっていた。
詠唱ではなく、ただハミングのハーモニーだった。
私の腕に誰かの手が触れ、私は振り向いた。
女性が傍らに立っていた。
美しく、年齢のしれない、とても親しみ深い女性だった。
その顔と瞳は喜びに光輝いている。

「待っていたわ。私達がみなひとつに集められるとき、あなたもくるとわかっていたから。いらっしゃい。」
女性は私を闇から光のなかへ導きだし、それから退いた。
ハミングは少しづつ消えて行った。
光に照らされた領域の縁には、たくさんの顔があって私を見ていた。
私に見てとれるだけでも、何百という顔があった。
どれも期待に満ちた顔だ。
愛とわかる放射が、こちらを圧倒するほどにあふれだしている。

私はずっと立ち尽くしていた。
この状況はどういうことなのか、自分に何が期待されているのか、さっぱりわからなかった。
しかし立ち尽くすうちに、私の中の別の私が主導権を握り、肩の力が抜けてしまった。
その別の私が話し始めた。

「私達がこんなに大勢だとは思ってもみなかったな。ここは、私たちが一同に会する数少ない場所の一つなんだ。誰もが悟った通り、ここに来るためには、ある信念体系が必要だった。‥それで私達は、信念体系領域の一番外側の縁にいるんだ。こうして私達はいくつかのー既知ーを手に入れた。私達がここにいること、ここに来られるという事。存在するために、肉体は必要ではないということ。この知識だけが、地球で遭遇する束縛や制限から私達を解き放ってくれるんだ。
私達はみな、今でもいくつか信念を持っているけれど、それも思うままに手放すことが出来る。
今や、私達は、夢から覚めつつある。
重要な知識とは、私達を一つに集めてくれる知識だ。
つまり、私達が肉体以上のものであるというばかりでなく、ありとあらゆる地球の生命に由来する信念から、例外なく解放されうるのだという知識だ。この自由には、心が躍る‥私達はもはや、何の制限もないのだから、この知識は、恐れを抱かせることなく、最大の選択の幅を与えてくれる。
私の役割もまた既知となった‥私の役割はリーダーではない。
リーダシップという言葉は、必ずしもかつてと同じ意味を持ってはいない。
恐らく私の働きは、今までずっと新人募集係というようなものだったのだろう。
しかし私としては、スカウト、情報収集係、開拓者と言う方がぴったりくる。
これは私の繰り返してきたパターンなんだ‥地球上の何千年という歳月、何千回という人生を通じて。

「今や、私達は結実の時を迎えたようだ。再び相まみえる時、私達は様々な選択肢へと移っていくことだろう。私たちの共有している愛は、何物にも勝る最高の知識だ。
向こうの自分…誰もが持っている前世、現世を含めたあらゆる自分…そんな私の自分たちが、上に向かって手を差し伸べた。
私は床を離れ、仰向いた顔たちの海の上をゆっくりと飛んで行った。
数してぬその人並みの奥から、一本の腕が伸びてきて、私の手を握った。
一人の男が上がって来て、私と一緒になった。
私達は並んで、ゆっくりと螺旋を描きながら、しだいに高く昇って行った。
見ると、男はウインクし、満面の笑みを浮かべた。
アグニューか?
ルー?
ロデイィアス?
チェン?
その誰でもなかった。
体脱の冒険を始めたばかりの頃からの古い友人…BBと言う名で、私が知っていた友人だった!
知っていてもしかるべきだった。
覚えているべきだった。
BB…
「故郷」から私についてきた友人、永遠の過去から共に旅した友人…間違えようもなかったのに。
フェーズの移行が完了すると、熱気に満ちた顔の群れは消えて行った。
それと共に、BBのての感触もなくなった。
見ると、彼はいなくなっていた。
私は、何事もなく肉体に戻った。


続く→

「エイリアン インタビュー」その148・検証とその先へ、モンロー研究所 (その先へ・臨死体験)

2018.05.14.18:05

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148です。


第10章   同伴者


体脱するたびに、救助信号にいちいち応えいくのは、きりのない作業に思われてきた。
必要なことが何であれ、こんなやり方が非効率的であるのは確かだ。
肉体の生が続く限り、他の何もせずに作業を続けても、大量の救助信号は尽きることを知らないのではないかと思われた。
わからないのは、何故体脱体験をはじめてこんなに経ってから、急にこの手の信号を受けるようになったのか?ということだ。
もう一つの疑問は、なぜ肉体にまでダメージがあるのか、ということだった。

全てとは言えないまでも、信号のほとんどがインターステート(今ではこの呼び方がしっくりしている。)沿いの各領域のうち、肉体的存在の終焉(つまり死‥)と隣接した部分から発信されているようだった。
私はこの領域を知らないわけではなかったが、あまりなじみもなかった。
もっと探ってみる必要があった。

翌朝3時ころ、慎重にスローモーションのアプローチを試みた。
ゆっくりとくつろいだ気分で、肉体のフェーズから離脱し、左脳のモードを全開にして、体脱状態の暗闇に入っていった。
私はインターステートの出発点、いやむしろ、そこに入っていく進入ランプに来ていた。
すぐそばにも出口ランプがあることはわかっていたが、いつものように素通りしようとした。
ところがそこで、奇妙な信号が私を強く引きとめたのだ。
仕方なく、それを追っていくことにした。

一瞬のうちに信号は、ある都市へ、そして一軒のアパートへと私を連れて行った。
さらに場面は絞り込まれて、その中層アパートのとある寝室になった。
大きくて豪華なキングサイズのベッドがあり、裸の男女が‥男が二人、女が一人‥そこにいた。
男の一人は女と激しくセックスしている。
もう一人の男はそれに割り込もうとするのだが、うまくいかない。
何度やってみても、ベッドを突き抜けて下の床まで落ちてしまうのだ。
この男が信号の出どころだとわかったが、どうして床も突き抜けて落ちて行かないのか不思議だった。

男がもう一度、ベッドの下から、交わっているカップルの上へ行こうとしたとき、私は彼の注意を引くことに成功した。
男は驚いて私を見つめた。
その興奮した動きに合わせて、屹立したペニスが上下にゆらゆら揺れている。

「いったい、どこのどいつだ?」
そんなことをしたって無駄です、と私は言った。
「一緒にいらした方がいいですよ。」
「無駄ってのは、どういうことだい?こいつとやりたくて、十年も待ったんだぜ。今度こそやれるってのに!」
もう一度、無理ですよ、と繰り返す。
「事情が変わってしまったんですから。」
「変わったともさ!自由になったんだ!何が起きたかしらねえが、自由になったんだ!そうとわかったらすぐに、ここへ飛んできたのさ。こいつがサミーとやるのをやめてくれさえすりゃ、俺がやってやるんだ。」
「どういうきっかけで変わったんです?」と尋ねる。
「そんなことかい!マディソン街53丁目で、地下鉄を降りて地上に出たら、急に胸が痛くなったのさ。そして倒れちまった。歩道に倒れていたのは、そんなに長い時間じゃなかった。たぶん1分かそこらで起き上がったんだ。そこで、変わったのさ!だが、あんたの知ったこっちゃねえだろ、ええ?」
私は、実際に起こったことを、出来る限りはっきり話してやった。

「俺が死んだだと?何をぬかしやがる!俺が死人に見えるか?」
「ベッドを突き抜けてしまって、そこの男女に触れないじゃありませんか。」と、私は指摘した。
男は自分の手を見つめ、そしてそっくり再現されている肉体を見つめた。
「だが、俺は俺だぞ!ちゃんと俺だって感じがする!やっていることだって、俺そのものだ!」
男は笑い出し、私も笑った。
「死んでもそれほど変わるわけではないんです。少なくともすぐにはね。」
男はベッドの上の二人を見た。
男女は今や、満ち足りた様子でくつろいでいる。
それから男は、自分の萎えたペニスに目をやった。
「こいつは、死んだとは思えねえな!」
「死が埋め合わせてくれることもあるのですよ。」と言うと、男は明るくなった。
「あれは心臓の発作だったんだな…だが、心臓なんか悪かったわけじゃねえのに…」

これに答えようとしたとき、私はベッドの中の女に心を奪われた。
女は目を見開いて、まっすぐに私を見つめていた。
本当に私が見ているのだ!
驚きに目を見はってはいても、恐れているふうはなかった。
ただまっすぐに私の目を見つめ、その視線には理解が感じられた。
私は傍らの男を見て、もう行かなくては、と言った。
男は動揺した。
「行っちまうって?俺はどうなるんだ?どうすりゃいいんだ。」
「あなたさえよければ一緒に行きましょう。」と誘った。
男はまた笑い出した。
「そう、俺を厄介払いしようたって駄目さ!ここじゃ、何もできやしないし‥とっくにわかっているべきだったぜ。それにその埋め合わせってもんがどんなだか、知りたいしな。」
私達はまたひとしきり笑った。

私が男の手を取って浮き上がると、男もやすやすとついてきた。
天井を通り抜ける時、ベッドの上の女性を振り返ってみた。
まだこちらを見ており、視線が合った。
この女性を連れに来る必要はないことが分かった。
もうこの人は、「知って」いるのだから。

それからしばらく、外側のフェーズに向かっていくらか進んだ。
そこで男が手を引っ張るのを感じた。
「放してくれ!行かせてくれよ!」
眼下を見下ろす。
そこでは、肉体を離れたおびただしい数の人間たちが一塊に絡み合って身悶えし、えんえんと互いにセックスしようと試みていた。
男の発する強い放射は、すでに道を進み続けることには興味を失っていた。
やにわに手を振りほどき、男はその人間たちの中へ飛び込んで行ってしまった。
もっと注意しているべきだった。
まあ、得るものが少なければ、失うものも少ないという事だ。
できたら明日、あの男をあそこから助け出そう、と考えながら、その場を離れた。
しかし、肉体に戻らないうちに、別の信号がやってきた。
私は向きを変え、信号を追った。

今度は簡単に突き止められた。
生命維持装置と計測用機器の完備した病室だった。
小柄な女性がベッドに横たわり、あらゆる装置に縛られていた。
ほとんど不可能な体勢に身体を折り曲げている。
白髪交じりのかたい髪、顔には皺が寄っている。
酷く年老いて見えた。
近づくと、呻き、喘いでいるのがわかった。
それなのに、シーツで頭から覆われてしまっている。
私はさらに近づき、どうしたのか尋ねてみた。

「苦しんでいるのがわからないのかい?」
どうして苦しいんですか?と尋ねる。
「死にかけているからだよ。もう何年も死にそうだったのに、誰も信じてくれやしないんだ。」
信じますよ、と私は言った。
「あんたがた医者はみんなそう言うけど、本気で言ってやしないんだ。」
「私は医者じゃないですよ。本当にあなたを信じますとも。」
「あんたが医者じゃないんなら、しょうがないよ。医者が信じていくれなきゃダメなんだ。」
「それがどうしてそんなに重要なんですか?」
「死なせてもらうためさ。そうすりゃ、これ以上、苦しまなくて済む。」
「医者に信じてもらう必要はありませんよ。本当に死にたいんですか?」
「もちろんさ!そうじゃなきゃ、苦しくてやってられないだろう?」
「死を望む必要はないんです。」と私は言った。
「もう終わったんですよ。あなたは死んだんです。」初めて女性は顔をこちらに向け、私を見た。
「違う!そんなことないよ。まだ痛いもの。」
「痛みはすぐに消えていきますよ。」と私は優しく言った。
「身体から抜け出しさえすればいいんです。」
女性は私を見つめた。
「だけど…私はまだ生きているよ。どこも変わっていないよ!」
「肉体が死んでも、はじめのうちはそれほど変わったりはしないものなんです。」と説明する。
「もう肉体をもたなくなったんです‥痛みの記憶が残っているだけで、痛みそのものはもうないんですよ。まわりをご覧なさい。自分で見てご覧なさい。」
「真っ暗だ‥ただの真っ暗闇だ‥」
「私以外はね…」と言ってやる。
女性は目を見開き、身体を少しづつ伸ばし始めた。
「アーニー?あんたなのかい、アーニー?」
彼女の手を取り、友達の待っているところへ行きましょうと誘った。
手が握り返された。
「どうしてもっと早く来てくれなかったんだい?私を連れに来てって、昼も夜もずっと呼んでいたのに。」
「あなたはまず、死ななくちゃならなかったんです。」と教える。
「でももう、死んだんだから大丈夫ですよ。」私がもう一度手を差し出すと、女性はそれを固く握った。

「アーニー、アーニー!」
私達は上へ、外へ、ゆっくりと動き始めた。
痛みはどうなったか、聞いてみる。
女性は不思議そうな顔をした。
「痛み!ああ、痛みね。もう、どうでもいいことだろう?」
その通りと、私は答えた。
さらに外側のフェーズを目指し、闇を越えて光に入っていく。
努めてゆっくりとフェーズを移行して、信念体系領域に入って行った。
起こることをこの目で確かめたかったからだ。
自分のいる場所を、はっきり確認しようとした。
中間点を越えたあたりだ。
と、その時、もう彼女の手が感じられないことに気づいた。
すぐさま、もう一度フォーカスしようとしたが、遅すぎた。
いなくなってしまった。
拾っても、拾っても、途中で落としてしまうなんて、こんなことではだめだ。
全く何にもならない。
もう一度やり直さなくては。
困ったことに、自分でも何を探しているのか、よくわからないのだが、それでもあきらめるつもりはなかった。


続く→

「エイリアン インタビュー」その147・検証とその先へ、モンロー研究所 (その先へ・臨死体験)

2018.05.12.20:47

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147です。


2、3週間してから、私はもう一度試してみた。
プロセスがあまりにもスムーズになってきたので、実際、いつ肉体を抜け出したかわからないほどだった。
ある存在状態からフェードアウトして別の状態に入るという感じで、意識を保ったまま眠りに落ちていくというのに似ていた。
「短い跳躍」のために、クイックスイッチ法を使うのは、どうもためらわれた。
それはまるで、ニューヨーク近郊のニューアーク空港とケネディ国際空港の間をコンコルドで飛ぶようなものだ。

深い灰色の領域に、別の信号が待ち受けていた。
こんなに簡単でいいのか。
もしかしたら、読み違いではないだろうか。
その信号をたどろうとしたとき、誰かに呼び止められた。
振り向くと、奇妙な光が目に入った。
それは、男の姿になった。
小柄で、堀の深い顔立ちの中年男で、顔をしかめ、目をすがめ、口元も歪めている。

「ヘイ、あんた‥どこへ行くんだ。」
私は用心しながら近づいた。
「どこへ行くんだよ。」
「こんにちは。」
「全宇宙の謎を見つけようってわけかい?」
「そうだと思いますが。」
「まあ、頑張りな!俺はもう、何も探さなくたって、充分ひどい目に合っているからな。」
「何か問題でも?」
「問題?俺は死んじまったんだぞ!それが問題さ。」
「それがどうかしましたか?」
「どうもしやしねえさ。用意が出来ていなかったってだけでな。」
「用意のできている人なんて、どこにもいないでしょう。」
「その気なら用意できたはずなのに、誰も行ってくれやしなかった!あの野郎ども!天国の門だの、地獄の火だの、滅びだのってわめきたてやがって、てんでわかっちゃいなかったじゃねえか!まあ、健闘を祈
るぜ。あいつら、俺にあんな与太話をしている暇があったら、ちゃんとこうだって言ってくれたらよかったんだ。」
「何がいけないんです?」
「いけないって?見回してみろよ。よかあねえだろ!」
「何も見当たりませんが。普通の深い暗闇があるだけで。」
「それだよ!なんにも、全く何にもありゃしねえ!なあ、俺が初めて会った人間があんたなんだぜ。何にもない、何一つ‥そしたら、あんたが通りかかったんだ!」
「がっかりさせて申し訳ありません。」
「あんたも同じなんだろう?」
「同じ?どういうことです?」
「あんたも死んじまったんだろう?死んじまって、どうすりゃいいんだか、わからねえんだろ?」
「まったくそうというわけでは‥」
「おいおい、死んだのか、死んでねえのか、どっちなんだよ!」
「死んでいないことは確かです。」
「死んでねえのか?」
「ええ」
「それじゃあ、こんなとこで一体何をしているんだ?」
「話せば長くなります。」

男はむっとして私を睨んだ。
「ああ、そうだろうとも!死んでもいねえのに、こんなところにいるはずはねえよ。」
「もうちょっと込み入った話になるのですが‥」
「どういうことだよ!そうか、わかったぞ!誰かがここへよこしたんだろう?」
「いいえ、誰かがよこしたわけではありませんよ。通りかかっただけです。ねえ、あなたはどうして死んだんですか?」
「あいつらのおかげで死ぬはめになったんだ。それだけさ!何週間も病院のベッドに縛り付けられてさ。‥家に帰りたかった‥でも駄目さ。チューブだの針だので、体中がんじがらめにされてさ。それである晩、それをみんなむしり取ってやったんだ。夜勤の時間‥夜勤の時間だったんだが、誰も見回りになんか来やしなかった。誰一人な。わかるか?」
「それでどうなりましたか?」
「咳が出てきたかと思うと、じきに止まった。俺は考えたのさ。よしベッドを抜け出してトンずらしてやれってな。それでちょいと飛び上がったに違いねえ。一気に天井を突き抜けて、そのまままっしぐらに、気づいてみりゃ、ここに来ていたってわけさ。天井を突き抜けたとき、自分が死んじまったって気が付いたよ。なかなか賢いだろ?ええ。」
「そうですね。私と一緒にいらした方がいいですよ。」
「助けてくれるってのか?あんたが、何でだ?」
「永遠にここにいるよりいいでしょう?」
「くそう!頭がこんがらがっちまうぜ!天国もない‥地獄もない‥何もありゃしねえ!」
「さあ、私の手を取って。」
「いらねえよ!今までだって助けてくれようとした奴はいたけど、ひどい目に合うばかりだったさ。とっと失せろ!」
「無理強いするつもりはないんです。力になりたいだけです。」
「その手を引っ込めろ!あっちへ行け!」
「はいはい、わかりましたよ。おっしゃる通りにね。」
「行け、行っちまえ!おまえも、まともな話をしてくれる奴を見つけろよ!でっち上げに惑わされるんじゃねえぞ!誰も教えてくれなかった…そのつもりになりゃ出来たくせに!俺もちゃんと聞いてやっただろうに…でも駄目だった!こうなったら、何とかして自分で探すしかねえぞ。どうしたらいいんだか…これっぽっちもわかりゃしねえがな!どこから探し始めりゃいいのかも、わかりゃしねえ‥」

私が離れていくと、その奇妙な光は薄れた。
後になって引き返してみたが、もう消えていた。
それ以来、あの男はどうやって助けを得たのだろうかと、気になって仕方がない。だが、どうしようもなかった。

以上の出来事を見直してみれば、少しは理解しやすくなるだろうが、橋かバイパスのようなものがいくつもの領域を結んでいて、その道の途中に警告の信号が出ているのだ。
こういう状況を乗り切るには、経験と研ぎ澄まされた理性が必要だが、私の場合、せいぜい何とか間に合うと言った程度でしかない。
思うに、助けは上から来るものなのだ‥下からではなく…。

私はまた別の面にも気づいた。
受け取る信号がすべて、昔の私から来ているわけではなかったのだ。
ウイリアムの妻は私の一部ではないし、あの怒っていた男も同様だ。
私の判断する限りでは。
というわけで結論が出た。
他人も助けていくべきなのだ。
可能な限り‥。
しかし私は、まだ重要な点を見落としているようだ。
いったいどうして、この一連の出来事は、私の活動にいきなり侵入してきたのだろう?
これもまた、欠けている「基本」を解き明かすカギなのだろうか?
私の新しい「異なる世界観」はどうなっているのだろう?
何かが、完全に抜け落ちているらしい。


続く→

「エイリアンインタビュー」番外編・睡眠時学習について、モンロー研究所(その先へ・究極の旅)

2018.05.12.20:43

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番外編です。



こんばんは!
日に日に春らしくなる昨今です。

今日は、モンロー氏が語っていた「睡眠時学習の学校」についてお話ししたいと思います。
内容については、エイリアンインタビューの次の次に引用した、モンロー氏の魂の対外旅行に書かれています。

我々はほぼ誰でも…寝ている間に対外離脱をして、睡眠中に勉強をする多次元の時空にある学校へ行って、勉強をしているという説です。

通い続けている人もいれば、卒業してしまう人もいます。
モンロー氏は、必要がなくなって卒業したようです。
彼の研究所のボランティアの皆様の体験からも、そういうことがあるとモンロー氏は考えていて、かなり可能性は高いと考えられていたようです。
これは信じるか信じないかあなた次第の世界ですが‥

実は、私もかなり寝ている間に学校へ通っている夢をずうっと見ていました。
初めは、昔実際に通った小学校や中学校や高校がイメージの舞台となり、その後、行ったこともない短大や、大学のキャンパスのようなところで何かを学び続けていました。
夢の中で自分は成長していき、だんだんと学校は上のクラスへと上がっていきます。

圧巻だったのは、ある研究をするために寮のような場所を与えられ、研究が終わるまで、カンヅメのようになって学校と寮の間を往復するだけの生活を数か月送った夢でした。
これはしばらく続いて連続性がありました。
ある日、同じ年代の男性があらわれて、「自分もこの寮を使うように言われた」というのです。
一日を半分に割って、半分の時間を私が使い、残りの半分の時間をその男性が使うというものです。
シェアルームのようですね。
男性と一緒ですが、時間差があって同居ではないのです。
もしかすると、日本とは逆の時差がある国の男性だったのかも知れません。
二人とも真剣に勉強と研究を続け、ある日、その男性がお別れを言いに帰ってきました。
「研究が終了し、国に変えることになった。お別れを言いに来た。」と言われました。
この方とは友情に近いものをはぐくみました。
大変誠実な勉強家であり努力する好感の持てる方で、互いに健闘を祝いあって別れたのですが、このあと、現実世界でも、まるで失恋でもしたみたいに、寂しい気持ちが継続しました。
まるで現実にあったことのように思える出来事でした。

その後しばらくして私の研究も終わり、夢は終了しました。
最終的に学校へ行かなくなったのは、ある日、学校で私は教師に、「ここで学ぶことを現実に応用することはもうない。」と生意気にも宣言して、これ以上学ぶ必要がなくなったと、自分で卒業を決めた夢がありました。
それ以後は、学校へ行く夢を見ていません。

実は、他の方たちも同じように学校へ行く夢を見ているだろう‥という感覚が私にはありました。
色々調べていた時に、そういう人たちの話も聞いていたからです。
なので、このシリーズを書いていて、同じように学校へ行く夢を続けて見ていた…と言う人は結構いるだろうと思っていました。

ありがたいことに「てまりさん」が、自分の夢の話をシェアしてくれたので、他の方にも、参考になると思いまして、ご本人の許可をいただいて、以下に転記させていただきます。


^^^^


こんにちは!

思い出していないだけで誰もが睡眠時に経験しているのですね。繰り返し特有のもがくー、足掻くーの夢が、思い出してちょっと面白く感じたので書いてみました。
 
 自分が学ぶべき教室が見つからない焦燥感を抑えながら、ぐるぐるぐるぐる校舎内を周り教室を探し続けている。
そのうち騒音がしてブワッと勢いづいた人たちと毎回ぶつかりそうになる。
彼らはある方向になだれて入っていく。
そこは近づきたくないし見たくない。
 ある日やっと意味があるらしいものが伝わって来る。
足早に行くと化学実験室(実際は理科室)。
重たいドアを開けると高校生位と感じる数人が夢中になって実験している。
彼らにはそれは夢中なほど楽しい遊びで、慎重さや結果が広範囲に及ぶことへの想いがない。
怒って何かを言いまた見に来るから!ぴしゃっとドアを閉め、その後も数回経過を見に行く。
そして生徒会室(実際は図書室)。
大学生っぽさを感じる人たちが何やら議論…、の割に余裕綽々。

内容は生徒会じゃなかった。
自分がするであろう政治、彼らの興味は持論、酔いしれている。
眉間にシワを寄せながら聞き終わり、そんなんじゃダメ!また聞きに来るとドアを閉める。
再度、纏まらない延々に続くと感じる先に、出来ればもう来たくないと思う。
禁断のドア(実際は家庭科室)、誰も行かない、行ったことがない。
いつも遠目に見るだけが、禁断なんて有って良いはずない!ある日ガチャっと開ける、大人たちがいた。
見える顔と中が違う人たち。
言葉もない、背を向け寒々とし何か解決方法はないか…とぼとぼ歩く。
 最後に行き着くいつも避けていた所、本当に入りたくない、入りたくない、入りたくない。
大人に成るための教室(実際は音楽室)、もう避けていてはいけない、ガラッ。バーーンッッ!!!
やっぱりこの音、この音の響きたちが耐え難い、教室にいる人の各々から音が出て壁や天井にまで当たって跳ね返っている。
それが気になっていないようにずっと続く。
必要な授業が毎回聞こえない。
先生に何とかしてもらいたく教壇に行き、その度に何かを言われて席に戻る。

段々と座る席を後ろにして、一人一人を見ていく。
静かに集中している人がいた、尊敬。
ある日もう最後列の席でない場所に椅子を持って座り全体を見る。
この音が小さく遠くになっていく。

 もしかして、もがく足掻く感じは思いつきのまま行動して違う道に行かないように、インスペック?さんたちが、一所懸命に抑えたり止めたり語りかけてくれていたのでしょうか?
夢うつつで、この夢を思い出す時、あのチューブ?
あそこに差し掛かる時の気持ち良さを思い出しました。
そしてー、初めてクルっと回転をしました!(思い出せた?かな)
気持ち良くて嬉しかったです。
kitako様のブログに差し障りがある内容でしたら不掲載の形でお願い致します。
 kitako様がエアルに会いたい気持ちが少し分かる気がします。
モンローさんに会ってみたいです。もう何処かで会えてたなら嬉しいです。
 
re:てまりさま (kitako)2018-03-29 10:42:48うふふ‥面白いですね!

モンロー氏に会いたいのですね!
会えますよ。
必ず会えるのは、死んだあと、モンロー氏を思い浮かべると、彼の側に行けます。
あの方は、亡くなった後もいろいろな方のサポートをしているので、拒否されたりしません。
また、もし体脱出来る、あるいは、バイロケーションで意識の一部を飛ばすことが出来る‥つまりは明晰夢のような感じになれたら、モンロー氏を思い浮かべたらそばに行けると思います。
ただ、質問を考えておくといいです。
あなたの学校の夢、面白いです。
記事にしたいですが、よろしいでしょうか?
切り貼りすると内容が意味不明になるので、そのまま掲載したいです。
自分の話と合わせて他の人にも夢を振り返ってみるように伝えたいです。

Unknown (てまり)2018-03-29 19:20:58ありがとうございます!

色々と教えて頂いて本当にありがとうございます。
会える!目がキラキラです。kitako様もエアルと会えますように!!質問もありがとうございます。
まず、あの山に見えた意識体の中にいらっしゃったか聞いてみたいです。
 記事の方、大丈夫です。文も苦手で短く書けなくて、いつも申し訳ないです。学校の夢が少しでも面白いことだったら嬉しいです。宜しくお願い致します。
 kitako様の体験を一緒!と思ったり、未体験のことも想像や理解や納得が出来たり、興味深く拝見しました。自分 のことは客観的に、本当にさっぱり分からないです。


^^^^


このようにやりとりしておりました。
まだ他にもありますが、代表的なコメントで掲載させていただきました。
チューブの話、音の話…面白いです。
音、周波数です。

夢の中で、「入ってはいけない場所」があったり、「変な学友」がいたり、私にもありました。
そういう勉強をする必要のある方々もいたのかも知れません。

モンロー研は面白いです。
日本でもサポートをしているところがいくつかあり、もっと知りたければそちらのドアをたたいてみるのもいいのかも知れません。

そして‥
本当に不思議なのは、実は「日本」なのです。

続く→

「エイリアン インタビュー」その146・検証とその先へ、モンロー研究所 (その先へ・臨死体験)

2018.05.08.20:56

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146です。


眼下に小さな建物があらわれた。
側面に穴が開いており、中には広い階段があって下に続いている。
信号は建物の中から来ているようなので、私は注意深く階段を降りて行った。
簡易ベッドに男が横たわり、激しくのたうちまわっていた。
その背中には、4歳か5歳くらいの子供が二人とりつき、振り回されながらもしっかりとしがみついていた。
男は恐怖にすすり泣き、必死で子供を肩から引き離そうとしていた。

私は手を伸ばし、そっと子供たちを引き離した。
男は寝台に身体を沈め、ほっとしてしゃくりあげた。
私は、左右の腕の中でおとなしくなった子供を見下ろした。
子供ではなくて、猫だった!
よく覚えているペットの猫だ。
体脱状態の猫とは!

私は二匹の旧友を屋根に降ろしてやり、元来た階段をのぼって上まで来ると、軽く「クイックスイッチ」をした。
肉体に戻ったが、論理的にしっかり考え直さなくてはと感じていた。
なにしろ、二つとも追体験だったので、思いだすのはたやすかったのだが、どちらの場合も視点が違っていた。
双方に共通する相違点は何だろう?
論理は答えを与えてくれたものの、それはとうてい受け入れがたいような答えだった。

第一のエピソードを何年も前に体験したときには、私は、当時肉体に感じていた痛みの説明のために、何者かに連れていかれて、原始的な戦闘の場面を見せられたのだった。
そして私は、自分が槍で地面に串刺しにされた若い戦士であることを知った。
そうとわかると、ほっと安心し納得して、肉体に戻ったのだ。

しかし今回は、「見せる側」に回っていた。
この私が、痛みのわけを教えるために、悩みを抱えていた私、(はじめに隣にいた男)を、何百年、何千年も前の戦闘の場に連れて行ったのだ。
つまり、私を助けていたのは、私だった!ということになる。
さらに私は、倒れて死んだ若い戦士でもあったわけだ。
そう考えなければ筋が通らない。
ということは、同じ場所、同じ時に、3通りの私が存在した、ということになる!

第二のエピソードでも、以前私は、自分に馬乗りになってくる悪霊を追い払おうとして、助けを求めて叫んでいる側だった。
悪霊にとりつかれるかと思ったのだ。
すると、厳粛な面持ちの男が階段を降りてきて、それを取り除けてくれ、腕に抱えて忽然と消えてしまったのだった。
その男は親しみ深い感じで、よく知っているいとこのようだったと記憶している。
だが今回は、私は階段を降りて行って、昔なじみの猫を取ってやる側になっていた。
つまり、私が助けを求めて叫んだ時、私がやってきたのだ!
複雑さという点では、こっちの方が幾分ましなようだ。
存在した私は、たったの二人なのだから!

今回の、こうした体外での出来事はみな、異なる時、異なる場所にいる別の私が助けを求めて叫んだからなのだろうか?
そういう呼びかけにあえて応えているこの私というのは、いったい何者なのだ?
長い年月を超えて、自分を助けて回っているというのか?

自分が複数の人間に分裂したり、置き換わったりするらしいという事実を、私はまだ納得の行くパターンに当てはめられなかった。
肉体での生活で私を悩ませている、制御不能の症状を解決する答えもまだ出ない。
みんな、救助信号なのか?
以前の私からの?
途方もないことだ。

左脳が告げるところによれば、これは、過去の私が必要とするときに、未来の私が時間をさかのぼって助けに行ったということになる。
つまり救助信号は、現世だけでなく、前世の私も含めた以前の私から来ているのだ。
これは誰にでもあることなのだろうか?
戦場から私についてきた、あの若い戦士はどうなったのだろう?
どうして消えてしまったのだろう?

この迷路のどこかに答えがあるはずだ。
「既知」の事項からスタートすれば、やがてすべてが落ち着くべきところに落ち着くだろう。
私のなすべきことは、なじみ深い「向こう」の領域に入って行き、あたりを見回すことだ。
しかしとりあえずは、事態をコントロールするように努めるしかない。

何週間か経った晩のこと、私はある決心をした。
睡眠サイクルの初めに、自分の行動に注意を払いながら、普段よりフェーズの移行を小さくして、体外に転がり出た。
すると、思った通りの場所に来ていた。
ここだ、もう一度糸をたどりたければ、まさにここに来るべきだったのだ。
時空からのエントリーポイントを超えてすぐの、この灰色の領域に。
たちまち私は、信号を受け取った。
大都市の郊外にある一軒の家に引き寄せられる。
その家には、なんとなく見覚えがあった。
広々しているが、がらんとして家具が何もない。

正面の壁を通り抜けて中に滑り込むと、玄関のホールで、50歳くらいの小柄でやせた白髪まじりの女性に出会った。
女性は家中を部屋から部屋へ歩きまわっていたが、私が手を前に出して立ち止まらせると、自分に注意を向けてくれる者がいることに驚いた様子だった。

「また、ここに絵をかけに来てくれたの?」女性は聞いてきた。
「そうじゃありません。あなたに興味があるんです。」と答えた。
「絵をみんな外しちゃったんだよ、あたしの家なのに。あたしの家なんだよ!今じゃ、誰もあたしに口一つききやしない。」
「どうしてここにいるんですか?」と尋ねた。
「どうしてよそへ行かないんですか?」
「ここはあたしの家なんだ。ここがあたしの居場所なんだよ。誰にも見向きもされなくたってかまうもんか。」
「何か変わった感じはしませんか?」と尋ねる。
「誰にも言うことを聞いてもらえなくなったことくらいさ。まるで、あたしがここにいないみたいに無視するんだから。」
「死んだことを覚えていないんですか?」
「死んだって?どんでもない!病気だったけど、よくなったんだよ。ちょっとの間だけ具合が悪かったけど、気が付くと、もう起き上がって歩き回ってたんだからね!」
「誰もあなたを見ないし、一人ぼっちじゃありませんか?」と私が指摘すると、女性はグイと頭をそらした。
「誰もあたしなんか見やしないさ。ウイリアムがいたときだって、あたしはたいして見向きもされてなかったけど。ウイリアムがいなくなったら、完全に無視されるようになったよ。」
「ダイニングの椅子を持ち上げられないでしょう?」と言ってみる。
「ばかばかしい!」女性は大声を上げた。
「持ち上げられるに決まってるよ。見ててごらん。」
しかし、何度やっても、そのたびに手は椅子の背を素通りしてしまうのだった。
女性は、困惑した面持ちで私を見る。

「あたし‥あたしはどうしちゃったんだろう。あんたが耄碌して、おおかた妄想でも抱いているんだろうと思った。なのに…ごらんの通りだよ。」
私の手も、椅子の背を素通りするのを見せてやった。
女性は目を見張った。
「あんたも同じなんだね!」
「人は死ぬとおこうなるんですよ。」と説明してやる。
「でも‥でも、あたしは生きているよ。」
「死ぬのは肉体なんです。」と言って聞かせる。
「身体です。あなたじゃなくてね。」
女性はしばし黙り込んでいたが、それほどショックを受けているようでもなかった。
それから、心配そうに私を見た。
「ウイリアムが帰ってくるのを待っていたんだけど、帰ってこないんだよ。それに、あたしはこの家が好きで好きでたまらない。あの人が、あたしのために建ててくれた家なんだ。離れたくないんだよ、大好きな家だから。」

「ウイリアムを探しに行きませんか?」と誘った。
「だめだめ、それは無理だよ!5年も前に亡くなったんだもの。」
私はもう一度誘い、「やってみるべきだと思いますよ。」と付け加えた。
女性は私をまともに見つめた。
「あたしは本当に死んだのかい?」
私は頷いた。
「で…あんたは天使なの?天使には見えないけど、本当に普通の人みたいで。」
私は、「ただの友達ですよ。」と言った。
女性はあとずさりした。
「生まれてこの方、あんたに会った事なんかないよ!友達なんかじゃない。あんた、悪魔の使いなんだろう。」
違うのだと説得する気はなかった。
「邪魔してすみませんでした。」と言って、立ち去ろうとした。
「待って!お願いだから!」
私は振り返り、立ち止まった。
女性は何か考え込んでいる様子で、じっと私を見つめた。
「もし本当に悪魔の使いなら、あんたを追い払ったりできないはずだよねえ。」
「わかりませんね、そういうものには会った事がありませんから。」と答える。
「とても寂しかったんだよ…本当にウイリアムを見つけられるの?」
やってみることは出来ますよ。」と答え、私は手を取って、天井に向かって昇り始めた。
「そんなことできないよ!やり方がわからない!あんたの手は本物だ。ちゃんと感触がある‥でも、宙に浮かび上がるなんて、できやしないよ。」

私がそっと手を引っ張ると、女性も難なく上昇しはじめた。
興奮が沸き起こる。
「うわあ!楽しいねえ!死ぬってこういうことなの?さあさあ!ウイリアムを探しに行きましょう!びっくりするんじゃない、きっと?」
私達は、ゆっくりと外側のフェーズに向かって飛んで行った。

ずっと昔、どこでこの女性に会ったのか、思いだした。
あれは、ニューヨーク州ウエストチェスター群で、私が一時期住んでいた借家だ。
この女性は、肉体の死後何か月も経っているのに、あの家をうろうろしていたのだ。
当時はそっと接触を絶ったのだが、今になって、よく知り合うことになったというわけだ。

私達は、ゆっくりと外側に向かって移動し続けた。
途中のどこかで、ウイリアムが、「餌にひかれて」寄って来て、私の役目を引き継いでくれるのではないかと思ったからだ。
だが女性は、私の手にしっかりとしがみついたままで、内側に近い信念体系の環体を超えていく間中、興奮してあれこれしゃべり続けていた。
私は感嘆の念を覚えはじめた。
彼女の受け止めた放射から、私が想像した以上に、ウイリアムはすぐれた人物だったのだ。
もうこの辺にいて当然だ。
しかしこの様子だと、もっと外側のフェーズにいるとしか考えられない。
妻に隠れて、ひそかに進歩を積み重ねていたのだろう。そうに違いなかった。

ウイリアムについて、もっと尋ねてみようとしたとき、女性の手の感触が消えていることに気づいた。
すぐに振り向いてみたが、女性はどこにもいない。
すっかり消え失せていた。
放射の痕跡さえ、まったく存在しなかった。
こんなに外側の環帯まで来ていたとすれば、ウイリアムという人物は、全く素晴らしいとしか言いようがなかった。
さらに考えなおすために、フェーズを逆行して肉体に帰った。


続く→



^^^^^

私の個人的「臨死体験」の章で書きましたが、私が「死にかかっていた時」
私を迎えにやってきたのは、「未来の私」でした‥

私が自分の体験を消化するために、あれこれと探し回り、「モンロー研究所」の情報に出会って、「やっと理解できた」と感じたのを、ご理解いただけるかと思います。

「エイリアン インタビュー」その145・検証とその先へ、モンロー研究所 (その先へ・臨死体験)

2018.05.01.19:43

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145です。


そしてクイックスイッチ法を使って、自分の意識にある記憶を一番さかのぼったところを目指した。
たちまち、自分の中に信号のバイブレーションを感じた。
それを追っていくと‥よく覚えている場面に出くわした。
隣に誰かがいた。
兄弟のような感じだ。
不安そうにしている。

私は、埃っぽい道の真ん中にうつぶせに倒れている男を指していた。
まだほんの若者で、18そこそこだろう。

その周りでは戦闘が続いていた。
褐色のトーガを着て、腰に幅広のベルトを締めた、50~60人の男たちが、およそ同数の肌の浅黒い男たちと闘っているのだ。
ひげ面の男たちは、丈は低いがものすごい力を持っているらしい。
両陣営とも、短剣と槍、丸い盾で武装していた。
雄叫び、、うめき声、悲鳴、金属のぶつかり合う音、もうもうたる土煙、ほとばしる血潮、まさに混乱の巷だった。
幅広のベルトをした側が、どうやら劣勢らしかった。

その18歳の若者は、幅広のベルトをしていたが、もがいて何とか起き上がろうとしていた。
しかし、槍がそれを邪魔しているのだった。
その槍は背中に突き刺さり、身体を貫いて道の土の中まで深々とくい込んでいた。
もがく仕草は次第に鈍く弱々しくなり、ついに止まってしまった。

そこで不意に思い出した。
ずっと以前に、この私が背中に槍の痛みを感じたことがあったではないか。
だが、今回は立場が違っている。
私は傍らに立っているもう一人の男を見た。
明らかに苦痛を感じているようだ。
私は、わかるかい?と尋ねた。
男は頷くと、背を向けて去っていき、やがて姿を消した。

あとは力になれるかどうか、やってみるしかない。
私は若者の上にかがみこみ、「起きろ!」と、呼びかけた。
いや、肉体の頭ではない頭が、身体から浮き上がってきた。
私は手を伸ばしてそれを捕まえ、引っ張った。
簡単にするりと抜けた。

私は、「立ってごらん」と言った。
若者は立って、戦いの場を見回した。
そして足元に剣が落ちているのに気づいた。
手を伸ばして拾い上げようとしたが、手はそれを素通りしてしまう。
困惑して、もう一度やってみる。

「落ち着いて」と、私は言った。
若者は怒った顔で私を見た。
「戦いに戻らなくちゃ。仲間が死んでしまう。」
「それは無理だ、君自身が死んでしまっているのだから。」と、私は言い聞かせた。
「何言っているんだ!力はあるし、頭だって働いているぞ。!」
私は背後を指さした。
そこには、血まみれになった若者の肉体が地面に横たわっていた。
若者は振り向いてそれを見つめ、ショックのあまり黙り込んでしまった。
身を屈めて、死に顔をまじまじと覗き込む。
それから、私を見上げた。
「だけど、僕は生きているよ!死んじゃいない!」

私は、それではどんなことが起こったのかと尋ねた。
若者の答えははっきりしなかった。
熾烈さを極める戦闘に、心を奪われたままなのだ。

「僕らは、敵を探しながら急いで進軍していた。戦いに加わりたくてうずうずしていたんだ。叫び声がして、背中に何かが当たった。地面に倒れて、起き上がれなくなった。何かが押さえつけていてさ。」
「それから、どうしたんだい?」
「起き上がろうとするのは諦めた。力がなかったからね。あなたの呼ぶ声が聞こえて、カチ!と音がした。それで立ち上がったんだ。」
私は、地面に倒れている身体を指さした。
若者はちらりと目をやってから、私の方へ向きなおった。
「でも、僕は死んでないよ。死んでいたら、こんな風に立ってあなたと話が出来るはずがないじゃないか。」

ではもう一度、戦いに戻ってごらんと言ってみたが、これは失敗だった。若者は、まっしぐらに剣戟の真っただ中、大混乱のさなかに飛び込んで行ってしまったのだ。
かわしそこねた剣の一撃が簡単に身体を素通りし、若者は驚きに目を見張った。

その一瞬後、丈の低いひげ面の男が後ろから若者に打ち掛かり、二人は殴り合い、つかみあいながら地面に倒れた。
1,2秒してようやく私は、、その髭の男も、戦いの中で肉体を落としてきたのだと気づいた。
この二人は、何世紀たっても、このまま地面を転げまわって、相手を殺そうとし続けているかもしれない。

私は戦っている二人のところへ行き、「力の無駄だ」と叫んだ。
「二人とも死んでいるのだから、どうやったって相手を傷つけることはできないんだぞ。」
私が何度も繰り返していると、ようやく言いたいことが伝わった。
二人は転がって互いに離れると、私を見た。
ひげの男は跪き、ひれ伏して地面にぬかずき、何か聖歌のようなものを唱えた。
若者はとまどったようにそれを見やり、そして私に視線を戻した。
「こいつは、あなたを神だと思っています。そうなんですか?」
「いいや。」と、私は答えた。
「ただの友達さ。」

若者は、槍の貫いたところを手で触った。
「穴は開いてないし、血も出ていない。‥あなたは本当に神じゃないんですか?」
私は笑って首を振り、「もう行かなくては。」と言った。
周りを見ると、戦闘は下火になって来ていた。
倒され、腕や脚をもがれた身体から、さらに大勢の姿が抜け出してきた。
その場所は、肉体を抜け出した人間たちで、すぐにもいっぱいになってしまいそうだった。
どの顔も、とまどいの表情を浮かべていた。
若者が、私の手に触って訊いてきた。

「一緒に行っていいですか?」
私は躊躇したが、心の奥から湧き上がってくるものが、一瞬で答えを出した。
私は、若者の手を握って、舞い上がり始めた。
若者は不安そうだった。
「僕は鳥じゃないんだ‥!飛べないよ!」
私はそっと手を引っ張ってやり、二人してゆっくりと戦場の上空へ舞い上がった。
若者の抱いていた懸念は一瞬にして消え去り、私達は二人ともはしゃいで声をあげ、スピードを上げながら飛んで行った。
「クイック・スイッチ」で帰還するためのコードを、心の中で打ち出す。
光が一閃し、私達は、中位のフェーズに属する環帯の淡い灰色に包まれて、中空に静止していた。
手の中に若者の手が感じられた。
問題は、どこで放してやるかだ。
私が尋ねようとした、まさにその時、若者の手の感触が消えていることに気づいた。
あたりをぐるぐる回ってみた。
いない…
若者がいない…
誰もいない…
いったい、どうなっているんだ?

この出来事は、ずっと昔に体脱状態で経験したことに似ていたが、基本的な違いがあった。
あの時には、この私自身が腹部に不可解な痛みを感じ、その説明として、若者=私、が死んでいるのを示してもらったのだ。
しかし今度は、「以前の私」に、説明をする側になっていた。
どうやら私は、助けを求める声にこたえたらしい。
以前の‥以前の自分からの声に!
それで若者は?
いったいどこに行ったのだろう?

私は肉体に戻ってもう一度、よく考えてみようと思ったが、そのとき別の信号が強烈に感じられた。
今度はもっとはっきりと理解できた。
誰かが助けを求めて呼んでいる。
あるいは、自分への電話だとわかる電話が鳴っている。
そんな感じだった。
その信号をたどるのは訳もないことだった。


続く→
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