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「アナスタシア・響き渡るシベリア杉」24

2019.05.04.22:38

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UFOの飛行原理

次に私はテクノロジー分野における、彼女の知識を示す例があったら教えて欲しいと頼んだ。
「あなた方の世界にある色々な機械が、どんな風に動くか言って欲しい、ということ?」
「我々の世界での優秀な科学者がまだほとんどタッチしていない、何かについて話してくれ。科学の分野での偉大な発見になるようなこととか。」
「私が今まですっと、あなたに伝えてきたことがまさしくそれよ。」
「私に対してじゃなくて、科学界に対して、科学者たちが新発見として認めるようなこと。宇宙線や原子力や自動車燃料などの分野で、認められる新しい発見になるようなことだ。君はこう言ったものは全て、非常に単純なものだというのだから。」
「私があなたに伝えようとしていることに比べたら、そういうものは全て‥なんと表現したらいいか、石器時代の産物とでも言えそう。」
「たいしたもんだ!原始的だっていうんだね。ということは、逆に言えば、そのメカニズムがわかりやすいということだね?君は自分の言っていることが正しくて、君の知性より上だということを証明しないといけない。じゃあ、教えて欲しい。我々の飛行機や宇宙船は、完成された機械装置だと思う?」
「いいえ、全く原始的だわ。あれこそが未熟さを証明するものよ。」
彼女のこの答えに、私の警戒心が目覚めた。
彼女が普通の人間がイメージできるものよりも、比較にならないほど多くのことを本当に知っているのか、あるいは頭がおかしいのか、そのいずれかだと思ったからだ。
私はその疑問に対する回答を引き出すべく質問を続けた。
「何が我々のロケットや飛行機を原始的にしているんだい?」
アナスタシアは私の質問の意味を、しっかり受け止めようとしているのか、少し考えてから答えた。
「あなた方の機械装置を動かす動力は、どんなものでも全て、燃焼をベースにして考案されている。もっと完璧な自然エネルギーについて知ろうともせずに、あなた方は信じられないほどの頑固さで、原始的で扱いにくいものを利用して、全ての機械装置を動かしている。そして、そういう動力使用がもたらす破壊的な結果を知りながら、それを止めようとしない。飛行機やロケットの滞空時間はおかしいくらいに短いし、飛べる高さも宇宙規模で考えれば、地上からほんの少ししか上昇しない。そしてこの分野の開発は、すでにほぼ上限に達している。それなのに、あなた方はこの爆発したり、燃焼したりする物質を、宇宙船と呼ぶなんとも扱いにくいものの動力としても使用して、しかも愚かなことに、宇宙船はその構造の大部分が、推進という問題を解決する目的で、考案されているというのだから‥・。」
「大気中で機械装置を動かす動力の原理として、他にどんなものが考えられるんだ?」
「例えば、UFOみたいに。」と、アナスタシアは答えた。
「えっ?UFOについて知っているのか?飛行の原理も?」
「もちろん知っている。とてもシンプルで、理にかなっているわ。」
私は文字通り喉がカラカラになり、その先を早く聞きたくて、彼女を急かした。
「教えてくれ、アナスタシア。早く、わかりやすく。」
「わかったわ、そんなに興奮しないで。興奮状態だと、私の言うことがしっかり理解できなくなる。UFOの飛行原理は、真空が生み出すものが発するエネルギーをベースにしている。」
「どういうこと?もっとわかりやすく説明してくれないか?」
「あなたの語嚢の範囲が狭いから、あなたにわかってもらうためには、その語嚢の中でしか話せない。だから難しい。」
「それなら少し増やすよ。」と私は、少なからず憤慨しながら呟き、
「銀行、屋根、タブレット、空気‥。」
とその時、頭に浮かんできた単語をでたらめに早口で列挙し始めた。
罵り言葉まで入れて。
アナスタシアは私を遮った。
「私はあなたが話せる言葉は全て知っている。でもそれ以外の言葉もあるし、情報を伝える全く別の方法もある。それを使えば数時間かかることを、わずか1分で伝えることができるけれど、今はそれを使えない。でも数時間は長すぎる。もっと大事なことをあなたに伝えたいから。」
「ダメだよ、アナスタシア。私はUFOについて聞きたいんだ。その飛行原理と、エネルギー源について、それがわかるまでは、ほかの話は一切聞かないよ。」
「わかった。」とアナスタシアは言って、話を続けた。
「燃焼や爆発というのは、個体がなんらかの影響で気体に変化する時、あるいは、ある反応の過程で二つの気体がより軽いものへと変化するときに起こる。誰でも知っていることよね。」
「もちろん。」と私は答え、「火薬に点火すれば煙になるし、ガソリンは排気ガスになる。」と言った。
「そう、だいたいそういうこと。でも、もしあなたや、あなた方の世界の人々の持つ意図がもっと純粋だったら、自然のメカニズムについてもっと深い知識が持てるはず。つまり、大きく拡張して爆発し、その様態が個体から気体へと変わる物質があるのなら、その逆のプロセスもあり得るということに、ずっと昔に気づいていたはず。自然界の中で、気体を個体に変えるのは、生きている微生物、一般的に全ての植物がそれを行なっている。個体が出来上がるまでのスピードや個体の硬さは様々だけど。周りを見てもらえばわかると思う。植物は地中から水分を取り、大気から空気を吸って、これだけのものから、あのがっしりとした硬い体、すなわち木とかもっと硬いナッツの殻とか、あるいは桃の種のようなものを生み出す。目には見えない微生物が、見た所空気だけを食べながら、この作業を途方もないスピードで、行っている。
こういう微生物がUFOのエンジンになっている。この微生物は、機能のごく限られた脳細胞のような働きをする。その唯一の機能とは推進運動。彼らはただ一つの機能を完璧に果たしながら、地球上に現在住んでいる人間の平均的思考スピードの約19分の1の速さで、円盤を推し進ませる。彼らは円盤の上の部分の内側の、二重になった壁の約3センチの隙間にいる。上と下の外壁の表面にはミクロの穴が無数に空いていて、この小さな穴から彼らは空気を吸い、それによって円盤の前方に真空状態を生み出す。すると空気の流れが円盤に接触もしないうちに、凝固し始め、それが微生物たちのいるところを通過すると球体になる。それからこの小さい球体は、だんだん大きくなり、直径5ミリメートルくらいになると、硬さを失って柔らかくなり、円盤の隙間から滑り落ちて、円盤の下の部分に降り、再び気体へと分解する。分解する前のこの物質は、人間が食べることもできる。」
「しかし、その円盤の壁は何でできているんだい?」
「あれは培養されたもの。」
「えっ?どういうこと?」
「どうしてそんなに驚くの?考えて見て。多くの人が菌を培養している。自宅で健康飲料を作るときに。ほら、色々な容器に薄い紅茶やお茶を注いで、その中に菌を入れて培養するでしょう。(紅茶キノコ、あるいはコンブチャと呼ばれる発酵飲料)。
菌はそこで発酵して容器の中の水を酸味のある風味のきいた飲料に変えながら、膨らんで容器の大きさになる。ちなみにこの菌は、二重の壁も作るし、UFOにそっくりの形をしている。その水にもう一つ別の微生物を加えると、この菌に凝固が起こって固まる。でも実はここで言う微生物というのは、鮮明な概念や画像といった、人間の脳、あるいは意志の力によって生み出せるものなの。」
「君はそれができるの?」
「ええ。でも私の頑張りだけでは足りない。数十人の同じ能力を持つ人々の力を結集する必要があって、しかも一年はかかる。」
「だけど、このUFOとそれらの微生物を作るのに、あるいは生み出すのに、必要なものは、全て地球上にあるのかい?」
「もちろん、地球には宇宙に存在する全てのものがある。」
「だけどどうやって、円盤の壁の内側に微生物をおくんだ?肉眼で見えないくらい小さなものなのに。」
「上の方の壁が生み出されたときに、その壁自体が、微生物を引きつけ、膨大な量の微生物を集める。蜂の巣が蜂を惹きつけるように。だけどここでも、数十人の人々の意志の力を結集する必要があるの。何れにしても、これ以上詳しく説明しても意味がない。今はまだそれだけの数の、適切な意志と知性と知識を持った人々を集めることができないから、円盤の壁を生み出すことはできない。」
「君が助けることはできないのかい?」
「できる。」
「それならやってくれ。」
「私のできることはすでにやったわ。」
「何を?」
私には彼女が何を言っているのか、理解できなかった。
「子供の育てかたについて、あなたに色々話した。これからももっと話そうと思っているし。あなたがそれを他の人々に伝えてくれさえすればいい。多くの人々がこれを理解する。そして、この方法で育てられた子供達が、初歩的なUFOだけではなくもっと優れたものを作れるようになる。彼らはそれだけの高度な知性と知識を持っているはずよ。」
「それにしてもアナスタシア、君はUFOについて、これだけのことをどうやって知ったんだ?植物との交信で?」
「円盤がここに着陸した。それで彼らの円盤の修理を少し手伝ったというか…。」
「彼らは人類よりずっと頭がいいの?」
「全くそうじゃない。彼らはとんでもなく人間より遅れた存在。人間を恐れていて、とても興味があるくせに決して近づこうとしない。私のことも初めは怖がっていた。私に麻酔銃みたいなものを向けたりして、相当慌ててフーフー言いながら焦っていた。私を怖がらせたり、驚かせたりしようと必死になっていた。彼らを落ち着かせて、私が彼らに危害を加える存在ではないことをわからせるまでが、本当に大変だった。」
「人間がまだできていないことを彼らができるんだったら、彼らの方が劣ってるって、どういうこと?」
「それがそんなに不思議かしら?蜂は天然の材料で、全館暖房換気システム付きみたいな驚異的に優れた建造物を生み出すけれど、だからと言って、蜂の方が人間より知性において優っているわけじゃない。この宇宙に人間より強力なものは、神以外に存在しない。」

続く→



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